戸田建設 様の導入事例

戸田建設

【業務内容】
建設事業
【利用用途】
企業間のやり取り、予定管理、文書管理、お知らせ掲示板
  • 基幹システムと連携しながら1万人を超える利用者が活用。作業所の生産性向上を目的に、協力会社との円滑な情報共有基盤を構築

 戸田建設株式会社(以下、戸田建設)では、kintoneをベースに建築・土木の施工現場の『作業所ポータル』を構築した。このポータルは、戸田建設の本社・支店、作業所及び作業所で施工業務を行う協力会社との情報共有基盤として活用されている。戸田建設、協力会社の従業員を合わせて1万人を超える規模の情報共有基盤にkintoneを採用した経緯について、価値創造推進室 ICT戦略ユニット マネージャー 佐藤 康樹氏および同ユニット 主管 大村 博之氏、同ユニット 安武 祐太氏にお話を伺った。

【課題】生産性を向上させるために本社・支店、作業所と協力会社、
    作業所間の円滑な情報共有基盤の整備が急務に

中期経営計画の実現に向け、生産性向上につながる施策を推進

 1881年の創業以来、医療・福祉施設や教育施設、生産施設、道路や上下水道をはじめとするインフラ整備などさまざまな分野の建設を手掛け、企画から施工、維持管理まで含めたトータルソリューションを提供している戸田建設。現在は中期経営計画の『生産性No.1・安全性No.1の進化』と『差別化価値の獲得』を目指しており、持続的成長に向けた取り組みが進められている。

 そのような全社方針が掲げられるなか、建築・土木プロジェクトの最前線である『作業所』の生産性向上プロジェクトがスタート。作業所では、協力会社との各種調整、建築申請書類等のドキュメント作成、売上や原価管理などさまざまな業務が行われている。(戸田建設では、年間400を超える作業所が稼働している)

 プロジェクトを推進する上で、まずは現状の業務の見直しを行い、改善点やニーズの洗い出しを行った。「作業所で作成する施工計画書などの提出書類は、他の作業所で作成した書類が参考になります。よって、他の作業所の書類も含めて情報が閲覧できる環境があれば、作業所の生産性向上につながる。」と語るのは佐藤氏だ。

 また、戸田建設の本社・支店側としては、各作業所の状況を効率的に把握したいというニーズがあったという。「各作業所で工程進捗は当然異なるため、本社や支店で各作業所の施工状況や行事予定を把握し、各種スケジュールを調整するのが大変であった。そこで、本社や支店から各作業所の工程進捗が効率的に把握できれば、大幅な業務改善につながる。」と大村氏は語る。

このような背景から、本社・支店、作業所及び作業所で施工業務を行う協力会社との間で情報共有基盤を構築するべく、プロジェクトが本格的にスタートすることになる。

価値創造推進室 ICT戦略ユニット マネージャー 佐藤 康樹氏

価値創造推進室 ICT戦略ユニット 主管 大村 博之氏

【導入】1万人を超える規模でも活用できる堅牢な基盤
    直感的に分かりやすく、拡張性のある仕組みづくりが可能

 基盤となるシステムの選考要件としては、自社だけでなく協力会社の5,600社(最大)とも繋がる大規模システムのため以下3点を重視した。

 1.大規模な環境でも安定して利用できること
 2.クラウド環境で利用できること
 3.フェデレーションサービスに対応していること(社内にあるActive Directoryと連携)

 上記の要件を踏まえRFPを作成。各社から提案を募ったところ、最終的にはサイボウズが提供するkintoneが採用されることに。上記3点を満たしていたのは勿論のこと、導入後も必要に応じて自分たちの手で柔軟に機能を拡張できる点や、kintoneディベロッパーのサポートがあれば高度な機能も実装できる点を高く評価したという。

 また、kintoneのユーザーインターフェイスも大きな決め手だった。「協力会社も含めた情報共有の基盤だからこそ、誰にでも直感的に分かる仕組みが必要でした。kintoneであれば、見ただけで何ができるのかが一目瞭然です。これなら協力会社にも活用いただけると思いました。」その結果、戸田建設と協力会社を繋ぐ情報共有基盤としてkintone採用を決断し、ベンダー決定してからわずか3ヵ月という短い期間で試験運用までこぎつけることに成功する。

【効果】作業所における生産性向上に貢献し
    戸田建設と協力会社との情報共有基盤を短期間に整備

基幹システムとも連携、大規模な情報共有基盤の構築に成功

 現在は、3,700社の協力会社が登録しており、従業員を含めて1万人を超える関係者が活用する情報共有基盤へと規模を拡大させている。最終的には5,600社にまで協力会社が拡大し、ユーザー数も1万5,000人を超える見通しだ。「これだけの規模をレスポンスよく利用できるのは、基盤としてとても素晴らしい。高く評価しています。」と大村氏は力説する。

スクリーンショット 2017-11-20 15.58.26.png

作業所ポータル 総合トップ画面

スクリーンショット 2017-11-20 15.58.42.png

各作業所ポータル トップ画面

 今回kintoneで構築された『作業所ポータル』は、EAIツールであるASTERIAを介してさまざまな社内システムと連携している。具体的には、TIP(Toda Information of Products)と呼ばれる工事実績管理システムをはじめ、社内の人事情報や職員配置情報、勤怠管理、協力会社の情報が格納されている購買システムなどだ。またGoogle Appsと連携し、作業所ポータル上のカレンダー情報をボタン一つで個人のカレンダーに移すといった機能も実装している。

toda_b_01 (1).png

 新たな作業所ポータルの立ち上げは、概ね自動化されている。受注後に原価管理システムへの登録により工事コードが発番され、その情報がTIPに流れることで、kintone 上の工事情報候補に自動登録される。TC-ほっとらいん(サポートデスク)が支店からの作業所ポータル立ち上げ申請受付け後、kintone上でその工事コードを入力することで、現場の作業所ポータルが自動的に立ち上がる仕組みになっている。

 また、工事完了後、作業所ポータルの利用はストップするが、それと同時にポータル上に蓄積された各種文書はTIPシステムに自動移行される。「各種文書は我々の貴重な財産として保管する必要があります。作業所ポータルが終了した時点で、手間なく漏れなくすべての文書がTIPシステムに吸い上げられるようになっています。」と大村氏。

toda_c_02.png

 作業所ポータル上で稼働するアプリは、作業所の行事やイベントを管理する「行事予定表」をはじめ、労働基準監督署への提出書類や作業安全指示書・作業日誌など250を超える文書フォーマットを管理する「文書管理」、本社・支店から作業所への連絡事項を知らせる「お知らせ掲示板」などさまざまなアプリが実装されている

スクリーンショット 2017-11-20 15.58.51.png

行事予定表アプリ画面

スクリーンショット 2017-11-20 15.58.59.png

文書管理アプリ画面

情報共有基盤を整備したことで作業所の生産性向上を実現

 今回作業所ポータルを構築したことで、本社・支店から作業所の業務内容をいつでも確認できるようになっている。以前は作業所ごとに確認していた従業員の休暇状況も、今ではkintone上から一覧で確認できる形だ。

「工事工程報告を含めたすべての情報がkintoneを通じて報告できるようになり、本社・支店から個別に問い合わせることがなくなっています。また以前は紙による報告だったため、必要な情報がすぐに探し出せないこともありましたが、電子化を進めたことで、必要な情報に容易にアクセスできるようになりました。現場での業務負担は少なからず軽減しています。」と安武氏は評価する。

また、各種文書フォーマットがある程度統一されたことで、従業員が別の作業所に異動した場合でも、必要なひな形が作業所ポータルから簡単に入手できるようになっている。

「これまでは各現場のNASサーバなどに文書が保管されていましたが、今では文書をアップする場所も決まっており、誰でも容易に情報確認できるようになったのは改善効果が大きい。」と大村氏。これまでなかった本社・支店、作業所及び協力会社との情報共有基盤が整備できたことは大きな成果だと評価する。

 なお、今回は複数のkintoneディベロッパーが開発支援を行っているが、その中心として取りまとめを行っているのがM-SOLUTIONS株式会社だ。当初から強力なリーダーシップでプロジェクトをけん引しており、戸田建設の要件に合わせたkintoneのカスタマイズを手掛けている。3カ月という短期間での立ち上げでしたが、RFPの読み込みの深さと理解度が抜群で、すぐにモックアップも作成していただくことができました。」と大村氏は評価する。特にアジャイル的な開発手法は同社としても初めての経験だったが、基盤としてのkintoneとディベロッパーの支援があったことで、プロジェクトを成功させることができたという。

 また、戸田建設では文書ひな形ダウンロード時に、工事基本情報を自動差し込みしたり、APIを利用して社内の写真管理システムとの連携も試行中であるなど、自社内での改善にも積極的だ。

価値創造推進室 ICT戦略ユニット 安武 祐太氏

協力会社を巻き込みながら、さらなる基盤へと育てていく

 今後については、kintoneに蓄積した情報を活用するためにも、集計機能などの充実や協力会社専用のフォルダ構成を作成してやり取りし易くするなど、機能拡張を積極的に行っていきたいという。

「TC-ほっとらいん(サポートデスク)にもさまざまな要望が寄せられています。実際に作ったアプリも、利用状況やアンケートなどを取りながら使い勝手を総合的に評価し、機能拡張していくものと終了させていくものをしっかり見極めていく予定です。育てていくシステムとして作業所ポータルの機能を充実させていきたいです。」と大村氏は語る。

 また安武氏は、JavaScriptなどを使って自社にて機能拡張していくことはもちろん、協力会社の参加をさらに促せるような基盤を作り上げていきたいです。現状は情報の閲覧がメインですが、EDIや取引に関する仕組み、支払通知書のやり取りなどの機能を作業所ポータルに実装していくことで、もっと積極的に協力会社に参加してもらえるようなものに育てていきたいと思っています。」と今後の抱負を語る。

 そして最後に佐藤氏は、APIを積極的に活用し、全社ポータル側に作業所の情報を表示させたり、全社ポータルから作業所ポータルのフォルダにアクセスできるようにしたりなど、使い勝手をさらに向上させるための改善に取り組んでいきたいです。」とkintoneのさらなる活用拡大に意欲的だ。

【この事例の販売パートナー】
M-SOLUTIONS株式会社

ご連絡は、kintone 担当まで
TEL:03-6892-3070
FAX:03-6892-3926
E-mail:support_smart@m-sol.co.jp

ソフトバンク・テクノロジー株式会社の子会社で、Webアプリケーション・モバイル向けのサービス開発提供を中心に行っています。その実績を活かし、「kintone」を利用した大型案件を含めたシステム開発も多数実施しております。
お気軽にお問い合わせください。