kintoneで電子帳簿保存法対応!そんなとき役立つ連携サービスとは!?
今月連携サービスをご紹介いただくのは?
kintone エバンジェリストのメンバーが、オススメする連携サービスを定期的にご紹介していくこの連載。今月は、小泊 由美(こどまり ゆみ)さんにkintoneのおすすめ連携サービスをご紹介いただきます。それでは小泊さん、お願いします!✨
kintone エバンジェリストとは?
あふれんばかりのkintoneへの愛と豊富な知識や経験を持ち、kintoneのあらゆる可能性をオープンな場で、公開・発信し続ける 個人を対象にサイボウズが公認した方です。(詳しくはこちら)
こんにちは、こどまりです。
kintoneとの出会いは、現会社で使用していたのが始まりです。はじめはなんだか業務システムらしくない名前だなと思っていたのですが、業務アプリやスペースなどを作成しているうちにkintoneが大好きになりました。
そしてkintoneが好きという情熱だけで、いちユーザーからエバンジェリストへの道に進みました。 プログラマーでない一般のユーザー目線で、教育系・遊び系エバンジェリストとしてkintoneのワクワク感と可能性を追求したいと思っています!
同じ気持ちを持っているkintone好きはオンラインコミュニティにもあふれています。 ぜひ、キンコミをのぞいてみてください!
kintoneの好きなところ
いままで好きな理由を色んな人に聞きましたが100人100通りの回答でした!
このように誰にでもお気に入りが見つけられる、カスタム仕様や柔軟性がkintoneの最大の魅力だと思います。それぞれが"マイキントーン"を持っているのではと思います。
私の一番のお気に入りは、コミュニケーションを活発にしてくれたりkintoneをおしゃれにしたりできるスペースです。 "マイキントーン"は自分のことを一番よく理解してくれ、いつも良きパートナーでいてくれます。
おすすめのサービス
2023年。「電子帳簿保存法」の対応で課題を抱えている企業も多いのではないでしょうか。 制度に合わせて、準備や社内フローの見直しなどいろいろ大変ですが、電子化を進めるチャンスでもあります。kintoneでなにができるか一緒に見ていきましょう。
今回ご紹介するのは、kintoneで文書管理するアプリです。 電子帳簿保存法にも少しだけ触れています。(以下、電子帳簿のうち『電子取引データの保存義務化』を想定して記載いたします。)
【1】kintoneで書類を作って送付しよう!
■見積書アプリを例にみていきましょう
アプリには、明細内容(品目・単価・税額)など各フィールドを配置します。
見積書作成時に見積内容など必要な項目を入力してレコードを作成します。
このとき金額・取引先・日付などが入力されていると思います。
この3つの項目を"検索できること"が電子帳簿保存法で求められています。
kintoneでは標準機能でレコード検索ができます。
具体的には各項目での絞り込み、金額や日付の条件検索などが可能です。
※kintoneでの電子帳簿保存法の対応例
検索機能で電子帳簿保存法の『検索性の要件』に対応できます。
事務処理規程をそなえつければ『真実性の要件』にも対応できます。
※保存要件の詳細は下記サイトをご覧ください
参考:国税庁 電子帳簿等保存制度 特設サイト
■それではおすすめ拡張機能サービスの登場です
アプリに見積内容が入力されているので、そのデータを使って見積書を作成しましょう。 kintoneで見積書を作成するメリットは、入力が一度で済むこと、kintoneで文書管理ができることです。
レコードから帳票作成する拡張機能はたくさんあり、それぞれに特長があります。 今回は、トヨクモ社提供の帳票出力サービス「プリントクリエイター」をご紹介します。
最初にプリントクリエイターの機能を使った時、初心者にやさしいと思いました! ドラッグアンドドロップでフィールド設置したり、フォントや数値を変えたり、まるでkintoneみたい。しばらくぶりでも感覚的に使える安心感。
個人的にはプレミアムコースが圧倒的におすすめです。 「レコードへの自動保存」機能は一度使ったらやめられません。 保存ボタンを押すと指定した添付フィールドに生成PDFが自動的に保存されます。
さて、プリントクリエイターでPDFを作成後、そのままアプリからPDFをメールで送付することができます。ここで連携メールシステムを使います。
プリントクリエイターを使用しているのであれば、同じくトヨクモ社提供のメールサービス「kMailer」が便利です。社内ではUIが近い同じメーカーの製品ということで、他のトヨクモ製品も利用しています。
とにかくメール連携を使えば、kintoneのレコードからそのままメール送信できるのでひと手間が非常に楽になります。
(印刷して提出した場合は、『電子取引データの保存義務化』にあたりません。)
・プリントクリエイターの詳細はこちら
・kMailerの詳細はこちら
【2】kintoneで電子契約も!
■注文書アプリを例にみていきましょう
注文書など相手との契約がある文書の場合、電子契約でエビデンスを残すことが大切です。 電子契約サービスの導入までに検討しなければならない課題は多いですが、一度使ってしまえばその便利さに驚きます。場所も時間も問わず瞬時で契約締結できるのですから。 きとみちゃんが汗だくで部長を探し回るようなことはなくなりますね。
注文書アプリを用意して先ほどのようなレコードを作ります。 標準機能のアプリアクションで見積書アプリから内容を転記できるので便利ですね。 作成したレコードに送付するPDFをセットして、準備完了です。
■それではおすすめ拡張機能サービスをご紹介
電子契約サービス連携のプラグインは様々あります。 各社それぞれのサービスに特長があり、機能や使い勝手など様々です。
今回は社内で利用している「Acrobat Sign」と、kintoneをつなぐ、k&iソリューションズ社提供「Acrobat Sign連携プラグイン」を例にご紹介します。各社サービスの機能は異なりますが、基本的な流れをイメージいただければと思います。 アプリのレコードに締結文書データを添付して準備します。
プラグインの初期設定が終わればあとはkintoneから送信するだけです。
レコード画面から実行ボタンを押すとそのまま送信されます。
送信後は確認ボタンを押してステータスの確認ができます。
完了時には締結したPDFなどを自動で取得できます。 (「Acrobat Sign」の場合は相手が入力した情報も取得) このように送信から完了までkintoneから一歩も出なくていいのです!
最初に体験したとき、送信側も受信側もなんて手軽にできるのだろうと驚きました! 受信者の相手に用意してもらうのはメールアドレスだけ。相手は電子契約サービスの申込も不要。届いたメールのリンクから自動的にサインの画面に移動しますので操作も簡単です。web上で確認から承認までできるので短時間で締結完了できます。
以上の基本機能はだいたい同じだと思いますが、連携サービスにも個性はあります。 例えば「Acrobat Sign連携プラグイン」の場合、「Acrobat Sign」の豊富な機能や設定をそのままプラグインで操作できます。
・Adobe Acrobat Sign連携プラグインの詳細はこちら
・他の電子契約サービスはこちら
kintoneと電子契約サービスを連携するメリットはたくさんあります。 kintoneには通常の業務フローで使える便利な機能があります。 アプリ間連携などでは、データ活用を異なる部署間で幅広く行うことができます。
ほかにも締結完了の通知をしたり、リマインドをしたり、スムーズに業務に取り込めます。 管理や利用をkintoneだけで一気通貫できます。 このような柔軟な使い方はkintone拡張機能ならではです。
また、各電子契約サービスのサーバー上にあるPDFデータがkintoneアプリにもコピーされるのでバックアップとしても使えます。電子契約へのアクセス権を持たないメンバーでもPDFデータの活用ができます。
このようにkintoneで情報を一元管理できれば、リモートワークも、契約の時短も、経費(印紙税など)の負担も、部署間の共有も一気に解決です。
kintoneを文書管理にフル活用。
拡張機能でkintoneをもっともっと快適にしましょう!
おわりに
小泊さん、ありがとうございました!今月のおすすめ連携サービス紹介はいかがでしたか?
電子帳簿保存法に対してkintoneで何ができるか?そして、電子帳簿保存法の対応におすすめの連携サービスをご紹介いただけました。
電子帳簿保存法の対応は今まさにホットな話題ですので、参考になった方も多いのではないでしょうか?
今回執筆してくださった小泊さんについてもっと知りたい方はぜひ、kintone エバンジェリスト公式HPのプロフィールから、発信媒体などをチェックしてみてくださいね!
▽kintone エバンジェリスト 公式HP 小泊さん個人ページ
https://www.kintone-eva.cybozu.co.jp/kodomari-yumi
それでは、来月のおすすめ記事もお楽しみに!
※本記事は2023年4月時点での内容で執筆しています。
最新の情報はkintone拡張機能ページ内から、各連携サービス詳細ページご覧ください。