ジール 様の導入事例

ジール

【業務内容】
BI専業システムインテグレーター
【利用用途】
案件管理や見積管理
  • Salesforceを導入するも、自社ビジネスに合わせて活用の幅を広げる際のコストがネックに
  • kintoneで理想のシステムを実現しながら70%ものコスト削減を実現

BI(ビジネスインテリジェンス)専業のインテグレータとして数多くの企業における分析基盤の整備を行ってきた株式会社ジールでは、当社の業務との相性に課題感を覚えていたSalesforce.com(以下、SFDC)からの脱却を目指し、新たな業務基盤としてkintoneを導入、SFDCからの移行に成功している。自社でkintoneを運用することで得られた効果や今後目指す業務基盤の在り方について、代表取締役社長 岡部 貴弘氏、BIS事業部 事業部長 岡部 正氏、ビジネスディベロップメント部 マネージャー 岡﨑 華氏および営業本部 営業第二部 シニアアカウントセールス 戸田 貴大氏にお話を伺った。

【課題】グループ全体でSFDCを利用するも、自社業務での使いやすさに課題があった

自社ビジネスに合わせて活用の幅を広げたくもコストがネックに

BI専業ベンダーとして1000社を超えるBIやDWH(データウェアハウス)などのシステム構築実績を誇る株式会社ジール。「プロフェッショナルサービスの大衆化」をミッションとして掲げるアバントグループの一員として、AIやBI、CPM(業績管理)といった国内外に展開する主要ベンダーと緊密に連携、現場に最適なデータ活用基盤の整備を行っている。近年ではDX化を進める企業に向けて情報活用のためのデータプラットフォーム構築を強力に支援しながら、データプラットフォームを活用するための教育コンテンツをeラーニングで提供するなど、企業内のDX担当者を支援するための活動に注力している。

そんな同社では、アバントグループ全体で業務に必要な基盤の共通化を大きな方針として進めてきた経緯があり、これまで営業における案件管理にはSFDCを利用してきた。「グループ内の企業で使われてきたSFDCを9年前から利用してきました。ただし、仕様そのものはグループ内の企業の業務に合わせて構築されており、SIerである我々とは業務フローが大きく異なっていました。結果として受注までの一部分までしか活用することができず、業務においても非効率な部分が少なくなかったのです」と岡部社長は当時を振り返る。

しかも、一部の機能しか使えない状況の中でもライセンス費用の負担が大きく、社内の利用者を増やすことも難しい状況が続いていた。「いずれは受注以降の請求業務はもちろん、お客さまごとの保守管理、最近増えてきたサブスクリプションでの販売形態に即した契約管理など、活用の幅を広げていきたいと考えていました。そこで、グループ全体の業務基盤から脱却したうえで、多くのメンバーが活用でき、情報のコラボレーションが負担なく行えるようなSFDCに代わる新たな基盤を整備しようと考えたのです」と岡部社長。

株式会社ジール 代表取締役社長 岡部 貴弘氏

現場ではツールの使いづらさを運用方法でカバーする状況が続いていた

SFDCを活用していた現場でも、課題は顕在化していた。「一部の機能のみを自社の業務に合わせて使っていたこともあり、数字を計上するためだけに案件管理の情報を入力している状況でした。画面遷移も分かりにくく、ユーザー数も少なかったため、SFDCを中心にチームと案件の話がしにくかったのですと当時営業にいた岡氏は課題を吐露する。ツールの改善についての要望を出しても、ちょっとした項目変更だけで数十万のコストが発生するため運用方法で対処するしか手立てがなく、結果的にツールに合わせて現場が頑張らざるを得なかったと振り返る。

【選定】柔軟かつスピーディーにシステムを構築できるkintoneを評価

kintoneでSFDCから本当に移行できるのか不安だった

新たな基盤を模索するなかで岡部社長が紹介を受けたのがkintoneだった。「実は数年前にWebデータベースであるデヂエを導入した経験もあり、個人的にはサイボウズとの接点がありました。そんな折、IoT関連の団体でご一緒していたM-SOLUTIONS株式会社の方から、kintoneをベースにSFDCから移行する提案をいただき、ぜひ挑戦してみようと考えたのです」。ただし、リレーショナルデータベース構造でないkintoneで本当にSFDCから移行できるのかなど、不安な面もあったと本音を語る。それでも、便利なプラグインが数多く活用でき、しかもSFDCからの移行ノウハウも豊富である点を高く評価し、kintoneによるSFDC移行を決断したのだ。

SFDCとは対極にあるkintone、活用の幅が広がることに期待感が高まる

社内においてkintoneの運用保守を手掛けることになった岡部正氏が目指したのは、柔軟かつスピーディーに要件を精査していけるかどうかだった。「社内の業務基盤として我々も利用することになるため、求めている要件から一緒にブレストを実施し、段階的に進めて行ける環境が理想的でした。その点、kintoneであれば柔軟に進めていくことができるため、現場に最適なものを用意することができると考えたのです」と岡部氏。

また、データ項目の追加要求に対して、本当にきちんと運用するのかを判断する際にも、kintoneであれば試しやすい点もポイントの1つに挙げている。「SFDCから移行する際には、運用上必要かどうか判断が求められる項目が数多くあり、データの絞り込みが大変でした。当然必要な項目は追加していきますが、それが本当に運用されるのか確認しながら進められる意味で、kintoneはSFDCにおける運用の課題を解決してくれるツールだと考えたのです」。

サイボウズが開催するセミナーに参加するなど、事前にkintoneについて理解を深めていった岡﨑氏は「SFDCしか使ってこなかった私にとって、kintoneはこれまでのイメージが覆されるものでした。同じ業務基盤として競合している両製品ですが、ドラック&ドロップだけで見た目も簡単に変更できるなど、柔軟性の面では対極にある印象です。kintoneであれば、私が今、中心に行っているライセンス管理業務など、利用できる業務の幅の広がるのではと高く評価しました」と話す。これまで運用でカバーしていた部分をシステムに落とし込むことができることに期待感が高まったという。

BIS事業部 事業部長 岡部 正氏

ビジネスディベロップメント部 マネージャー 岡﨑 華氏

【使い方】連携サービスも活用し、kintoneで理想の案件管理フローを実現

kintoneではこれまでSFDCにて行っていた営業の案件管理を中心に運用しており、案件登録からPDFによる見積作成、発注書管理や受注登録までのフローを実装している。見積作成のPDFはkintone連携帳票出力プラグイン「RepotoneU」を適用。見積に関するコミュニケーションはコメント機能を利用しており、その承認フローもkintone上で行っている。なお、会計処理への連動については、kintone上からCSVにてデータを出力して連携している。

また従来は手作業で行っていた請求までの一連のフローについては、すでにアプリ作成を終えており、改善を進めながら現場に適用していく段階にある。他にも、顧客や取引先、取扱商品、ワークフローの承認経路といった各種マスター用のアプリが用意されている状況だ。

▼案件管理アプリの画面。管理項目の配置や名前といった細かな仕様も自由に変更できる。

▼見積管理アプリの画面。複数アプリ間で関連情報の紐付けができるといった特徴も。

帳票機能はkintone連携サービスの「RepotoneU」を利用。見積管理アプリ内のボタンからワンクリックで見積書を作成できる。

週次や商品別の売上状況といった計数管理については、kintone内の情報をM-SOLUTIONSが提供するバッチツール「Smart at batch for kintone」を利用してデータベース側に吐き出したうえで、社長も含めて各メンバーに配布したExcelにて最新の情報がいつでも閲覧できるようになっている。メンバーの慣れを考慮し活用しているExcelだが、いずれはPower BIを運用しての計数管理を実施する予定だ。

70%のコスト削減を実現、現場からツール改善の声もあがるように

kintoneへの移行を実現したことで、コスト面だけでも70%ほどの削減が実現できているという。「300名ほどいる社員全員に展開しても、kintoneのプラグインコストも含めてコスト削減が可能です。6倍ほどユーザー数を増やしてもコストメリットがあります」と、岡部氏は高く評価する。岡部社長も「SFDCの場合、使いたい項目数を増やすだけでライセンスのアップグレードが必要など、どうしても制限のある状況でしか活用できませんでした。今は要望も含めて柔軟に活用できる環境が整備できたことで、社内にある非効率な業務を切り替えていく構想が具現化できるのは大きな効果です」と力説する。

kintoneに刷新したことで、運用改善についての意見がメンバーから上がってくるようになったと岡﨑氏は効果を実感する。「かゆいところに手が届く機能も柔軟に取り込んでいただけることで、触ってみようというポジティブな気にさせてくれるのがkintone。みんなで作り上げた仕組みだという意識も手伝って、メンバーからいろいろな意見が出てくるようになりました。この意識変化は大きな進歩です」。営業の現場でも、SFDCは変更できないものという意識が強かった以前と比べて、情報を付加していくことが当たり前の文化になってきているのが大きいという。「顧客情報にNDAの締結日を追加するなど、業務に合わせて情報を追加して蓄積していくことが当たり前になっています」と戸田氏も高く評価する。

営業本部 営業第二部 シニアアカウントセールス 戸田 貴大氏

▼kintoneの運用改善について意見が書き込めるアプリ

なお、今回のSFDC移行はM-SOLUTIONSを中心に実施されており、わずか4か月足らずでkintoneへのスムーズな移行を成功させている。「以前の業務フローを忠実に再現いただき、現場としても利用開始からトラブルなく業務に使うことができています」とSFDC移行の豊富な経験を持つディベロッパーの力量を岡﨑氏は高く評価する。

社内の業務改善にkintoneをさらに活用していきたい

SFDC移行を中心にプロジェクトを進めてきたが、これからは既存の業務に向けての改善活動にもkintoneを役立てていきたいという。例えば、すでに稼働している案件管理については、いずれは訪問履歴などの行動管理から案件、そして請求処理までを一気通貫で行える仕組みを検討している。「案件登録前の行動履歴管理に向けた日報アプリなど、実務のなかでkintoneをさらに活用していきたいです」と戸田氏。

ほかにも、岡﨑氏が一手に担っているサブスクリプション商品などのライセンス管理や個別の請求処理などをkintoneのアプリで実装していきたいという。「サブスクリプション関連の商品については、50社ほどの100製品ほどを私の部署で取り扱っており、契約期間や更新管理、顧客への更新案内、取扱商品ごとの請求処理などを全てExcelで行っています。これらの契約管理をkintone上で行い、商品マスター内に契約期間などを登録することで、リマインダー機能で更新時期を把握するといったことも。仕入れが発生した時点で支払処理が自動化できる仕組みなども検討したいです。まだまだやりたいことがたくさんあります」と岡﨑氏は期待を寄せている。

【この事例の販売パートナー】
M-SOLUTIONS株式会社

ご連絡は、kintone 担当まで
TEL:03-6892-3166
FAX:03-6892-3926
E-mail:support_smart@m-sol.co.jp

SBテクノロジー株式会社社の子会社で、Webアプリケーション・モバイル向けのサービス開発提供を中心に行っています。その実績を活かし、「kintone」を利用した大型案件を含めたシステム開発も多数実施しております。お気軽にお問い合わせください。

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