ノーコードでkintoneカスタマイズができる「gusuku Customine」。サービス開発のきっかけは「何か変だな」という違和感だった

ノーコードでkintoneカスタマイズができる「gusuku Customine」。サービス開発のきっかけは「何か変だな」という違和感だった

サイボウズオフィシャルパートナーのビジネスの活動や連携サービスをさまざまな角度から評価する制度「CyPN Report(Cybozu Partner Network Report)」。

今回は、2022年のプロダクト部門において最高評価の3つ星を獲得したサービスの1つである「gusuku Customine」を提供する、アールスリーインスティテュートさまをインタビュー。 取締役 Chief Innovation Officer 金春 利幸さんとマーケティンググループ リーダー どりぃ(池上緑)さんに、受賞の感想やサービス開発の秘話、今後の挑戦について詳しくお聞きました。

最高評価サービス「gusuku Customine」とは?

プロダクト部門にて最高評価の3つ星獲得、おめでとうございます。まずは受賞された感想をお聞かせください。

金春:ありがとうございます。今回3つ星評価をいただいたのは、JavaScriptなどのコードを書かなくても、kintoneのカスタマイズが実現できるサービス「gusuku Customine」です。実際にご利用いただいているお客さまからの満足度や導入社数など、これまでの活動が評価につながったことは、素直にとてもうれしいです。

_NZ95984-Edit.jpg取締役 Chief Innovation Officer 金春 利幸さん

どりぃ:今回はプロダクト部門のほかにも、インテグレーション部門でも賞をいただくことができました。「gusuku Customine」のサービス提供にくわえて、kintoneのシステム開発サービスである「ハイスピードSI」も私たちの大きな事業の1つ。そのどちらも評価いただけたことは本当にありがたいです。

_NZ95992-Edit.jpgマーケティンググループ リーダー どりぃ(池上緑)さん

すでに多くのkintoneユーザーに利用されているgusuku Customineですが、どのような背景で誕生したのでしょうか。

金春:弊社は当初、kintoneのシステム開発を中心にビジネスを行っていました。しかし、高度な案件をこなせばこなすほど、kintoneがもつ本来的な価値を損なってしまっている気がしていました。ドラッグ&ドロップで簡単にすぐ開発できることがkintoneの魅力なのに、おおがかりなカスタマイズを2ヶ月も3ヶ月かけて行っていく。「何か変だな」と感じながら、現実的にはお客さまからご依頼いただいたカスタマイズに対応する日々でした。

何かいいアイデアがないかと考えていたときに思いついたのが、当時子供のプログラミング教育で話題になっていたScratch(スクラッチ)でした。Scratchを使えば、子供でも簡単なゲームなどが作成できる。であれば、大人だって簡単にできるのでは、という発想です。そこからkintone版のScratchを作るべく、社内で議論を重ねていきました。

Scratchからヒントを得ていたのですね。

金春:はい。ですが、Scratchはかなりプログラミング言語に近い世界です。子供であれば新しいことも吸収しやすいですが、すでにキャリアを積んでいる大人の方はそうはいきません。もっと簡単に、そして直感的なサービスにするべきだと考えたのがいまのデザインに結びつきました。

Customine設定画面_やること条件未設定.png
gusuku Customineの実際の設定画面。

Customine設定画面 (1).png
カスタマイズの設定例。

左に「やること」を配置し、右に「条件」を配置しています。プログラマーの発想では「条件」が先にきますが、「やりたいこと」を先に決めて「条件」を決めていく方がいろんな業務に対応しやすくなると考えたのです。

kintoneカスタマイズの要望ケース8割はカバーできる

gusuku Customineはどのようなお困りごとで使うのがおすすめでしょうか?

金春:具体的な機能に特化したサービスではないので表現が難しいのですが、kintone画面のカスタマイズやバッチ処理、帳票出力といった、kintoneでやりたくなることはおおよそカバーできるサービスだと考えています。よくセミナーなどでは「kintoneでカスタマイズの要望が出るようなケースの8割ぐらいはカバーできる、何とかなります」とお伝えしています。

また、kintoneは1つのアプリに適用できるプラグインが20個までという制約があるので、シンプルな機能の個別サービスをバラバラに利用すると少しもったいないです。gusuku Customineは、1サービス内にあらゆる小粒な機能を吸収しているので、その点は強みだと思います。

どりぃ:使いやすさの面では、gusuku Customineを社内でたくさん活用いただいている星野リゾートさまから「自分の想いを日本語でkintoneに伝えられるツール」という表現をいただいたことがあります。kintoneでやりたいと思ったことを直感的に実現できるサービスに対して、まさにピッタリな表現だと思っています。

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金春:余談にはなりますが、星野リゾートさまのご利用法で印象的だったのが、社内でのkintone活用を盛り上げていくために、ゴリラのアイコンを使ってポップアップのメッセージを出す「ウッホリカスタマイズ」なるものをgusuku Customineにて実装されていたことです。

業務上必須の機能ではありませんが、お楽しみコンテンツとしてほっこりしてもらえる。そんな機能のためにわざわざサービスは作りませんので、ある意味でgusuku Customineでないと難しいでしょう。やってみたいと思ったことをパパっと作れるところもgusuku Customineがもつ価値の1つ。正直、初めて見たときは我々も驚きました(笑)。(ウッホリカスタマイズの詳細はこちらの記事から)

かんたんにできることで有名なgusuku Customineですが、日々サービスを提供するなかで感じるご苦労や工夫されていることなどはありますか。

金春:kintoneでやりたいことを実現するために、gusuku Customineにどのような指令を出せばいいのか、言語化する、ロジックを考えるといったプロセスでお客さまがつまずかれることがあります。どこまでサポートできるかは常に考えていますし、チャットを通じてお客さまの活用を支援する無料のサポートメニューなどもご用意しています。

どりぃ:ほかにも、gusuku Customineを体系的に理解してもらえるよう、勘所をおさえた紙の教科書的なコンテンツ「カスタマインの歩き方」の続編やデモサイトのリリース準備を進めています。ぜひ楽しみに待っていてほしいです。

kintoneビジネスで提供する魅力とは

パートナーが提供するサービスを活用して機能を拡張させる「kintoneエコシステム」についてはどのようにとらえていますか。

金春:最初から多くの機能が備わっているために値段が高くなるような製品とは違い、kintoneというプラットフォームはかなり安価です。そこから足りない機能を、パートナー企業が提供するサービスからトッピングしていくという発想は非常に気にいっています。また、kintoneエコシステムに参加するパートナー企業同士の仲が良く、情報交換しながらみんなでkintoneを盛り上げようという一体感がある。我々としても居心地がいいと感じています。

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どりぃ:エコシステムに参加しているパートナー企業同士が互いにリスペクトしているのは見ていて感じます。他製品ではパートナー企業同士競い合う傾向が強いイメージがあるところもありますが、kintoneエコシステム界隈では、受賞すると「おめでとう」と自分のことのように喜んでくれる方も多く、互いに切磋琢磨できる関係だと感じています。

 

今後について

今後はどのようなことに取り組んでいきたいとお考えでしょうか。

金春:gusuku Customineを作ったことで、ノーコードでさまざまなロジックを実現するノウハウが獲得できました。ノーコード自体をさらに広めていきたいという思いがあり、kintoneビジネスを含め、広く展開してきたいと考えています。ノーコードや内製化といったキーワードで日本の企業がITの力をつけていくために必要なものを、我々としては提供していきたいですね。

どりぃ:ノーコードをもっと広めていきたいという思いは変わりません。今はkintoneが中心ですが、もっと汎用的に私たちのノウハウを生かしていき、いろんなプロダクトに展開していければとマーケティング目線でも感じています。

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最後に読者にメッセージをいただけますか。

金春:gusuku Customineについては、無料で使えるプランも用意していますので、まずは気軽にお試しいただきたいと考えています。石橋を叩いて渡るという慎重さは確かにいいことですが、慎重すぎるもの考えもの。ぜひお試しいただくなかで、やりたいことができるか確認いただければと思います。また、少人数で触れてもらえる体験会を定期的に行っていますので、そこで感覚をつかんでいただければと思います。みなさまのお問い合わせをお待ちしております。
 

ノーコードのkintoneカスタマイズには「gusuku Customine」!

アールスリーインスティテュートさまのインタビューはいかがでしたか?gusuku Customineについてもっと詳しく知りたくなった方は、ぜひ以下の製品紹介ページをチェックしてみてください。
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(画像をクリックすると、kintone製品サイト内のgusuku Customine紹介ページに遷移します)