エス・エム・エス
- 【業務内容】
- 高齢社会に適した多様な情報サービスを開発・運営
- 【利用用途】
- MAツールとの連携、顧客管理、スクール講座管理
- kintoneとMarketo連携の活用で、新規事業の垂直立ち上げを実現！
株式会社エス・エム・エスは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで、価値を創造し社会に貢献し続ける」という理念を掲げ、高齢社会を介護・医療、キャリア、ヘルスケア、シニアライフ、海外の6つと捉え、さまざまなサービスを開発・運営している。2003年の創業以降、40以上のサービスを開発。
特に、介護福祉の求人サイト「カイゴジョブ」や、介護・福祉・医療の資格情報サイト「シカトル」は、その業界のサイトで高いシェアと認知度を誇っている。さらに「カイゴジョブアカデミー」という、介護資格取得のためのスクールの運営を開始。2年前にスタートしたばかりだが、すでに全国で21校展開している。
そんな同社において、よりスピーディーに成果を出すため、業務プロセスの効率化は必須。こうした状況を支えているのが、「kintone（キントーン）」とマーケティングオートメーションツール（以下、MAツール）の「Marketo（マルケト）」だ。
今回は、kintoneとMarketoの導入と活用のポイントを、株式会社エス・エム・エス メディア企画部 SEMグループ グループ長 兼 介護経営支援事業部 営業支援グループ グループ長 中道学人氏と、メディア企画部 SEMグループの渡辺由祈奈氏にお話を伺った。
【課題】リードからの離脱率改善のため業務プロセスの抜本的な見直しが必要だった
「私たちは創業の2003年から、介護・福祉・医療の資格情報サイト、シカトルを運営しています。また、求人サイトや資格取得スクールなども運営しており、より利用を拡大するために、リードナーチャリング（見込み顧客育成）したいと考えました。介護業界の従事者不足が深刻化している現代において、介護従事者となりうる人材を増やすということは、事業の拡大だけでなく社会貢献にもつながると考えています。」（中道氏）
株式会社エス・エム・エス メディア企画部 SEMグループ グループ長 兼 介護経営支援事業部 営業支援グループ グループ長 中道学人氏
介護資格の取得を支援するスクール、カイゴジョブアカデミーの強みのひとつは、特待生制度を用意していることだ。この制度の効果もあり、同スクールに興味を持つ見込み顧客は日々増えているという。その日々増える見込み顧客管理にkintoneを活用。基本的な顧客情報だけでなく、お問い合わせの経路や、エントリー後の対応情報などもkintoneに集約し管理している。
しかし、そのフローの中で課題もあった。カイゴジョブアカデミーへの流入の多くが、最初のコンタクトで離脱していたのだ。
【導入】kintoneとMarketo連携の活用でスクール運営の業務全般をカバー
中道氏は、その課題を解決するためMAツールの導入を検討。検討にあたり、いかにスムーズに導入できるかを重視したという。
「課題解決のためMAツールの導入を検討しました。確実にリードナーチャリングできるツールとして、2018年5月にMarketoの導入を決定。2年前に別部門でMarketoを導入しており、当時の担当者と協力して導入を進めました。」（中道氏）
2018年6月からMarketoの設定を開始し、kintoneとの連携をスタートしたのは8月。そのタイミングで渡辺氏がプロジェクトにジョインし、kintoneやMarketoの運用も含めた業務全般に携わることになった。
「Web上で集客し、Marketoで作成したLPに誘導します。LPからエントリーがあった見込み顧客情報は、kintoneに格納され、担当者がアプローチする流れになっています。kintoneとMarketo連携の導入で、コールやメールなどのリードナーチャリングを自動かつ効率的に実施できるようになりました。これにより、業務プロセスを大幅に改善することができました。」と渡辺氏。
株式会社エス・エム・エス メディア企画部 SEMグループ 渡辺由祈奈氏
kintoneに格納される、見込み顧客情報
また、kintoneを使ってスクールの講座も管理。全国各地で開催される介護研修の講座情報をkintoneのアプリに登録すると、受講生に公開するWebサイトに適宜反映される仕組みになっている。
スクールの講座情報を管理
【効果】kintoneとMarketo連携の活用で広告の費用対効果が驚異的に向上！
kintoneとMarketo連携の導入ですでに大きな効果を実感し始めているという。
「変化する見込み顧客のステータスに応じて、最適なコンテンツ（メールやメッセージ）を自動配信できるようになったので、エントリー後の離脱を劇的に抑えることができるようになりました。結果、広告の費用対効果が大幅に改善し、売上および利益を順当に増やすことができています。」（中道氏）
費用対効果は当初の予測と比較すると数十倍以上。kintone×Marketoでマーケティングすることの改善効果を日々実感しているという。
今後は、kintoneとMarketo連携の導入を推し進め、事業全体でのリードナーチャリングをさらに強化したいという。最後に、お二人に将来のビジョンを伺った。
「介護の資格取得に興味を持ってくださった方に対して、中長期的かつ適切なサービスを提供し、介護職員としてのスキルアップを支援していきたいと思います。」（渡辺氏）
「介護資格の情報収集や資格取得、介護業界で働くことを円滑にサポートするため、今後はkintoneで管理している情報をMarketoに集約し、リードナーチャリングの精度をさらに上げていきたいと思います。」（中道氏）
同社は、介護・医療従事者の流入や就転職をサポートし、介護業界の人材不足に貢献したいと考えている。今回のkintoneとMarketo連携の導入で、さらに効率的なリードナーチャリングが実施されるようになれば、その強みはさらに強固なものになるだろう。今後の成長に期待したい。
