毎月の転記、承認待ち、属人化...... kintoneで課題を解決した経理の現場

毎月の転記、承認待ち、属人化...... kintoneで課題を解決した経理の現場

申請書の承認がつい後回しになっていた、処理に必要な帳票が月末にまとめて届く......経理担当者なら、こんな苦労を経験したことが一度はあるでしょう。

そうした経理現場の課題解決にかかわってきたサイボウズ株式会社の山本靖之氏に、kintone(キントーン)を活用した課題解決の実践例を紹介してもらいました。

ケース1 取引先登録を手入力なしで完結

花き関連業のA社(従業員330名)では、本社と関西支店のほか、全国に15店舗ほどの小売店を展開しています。催事の装花事業から小売まで幅広いビジネスを手がけており、それに伴って発生する新規取引先のマスター登録がかなりの手間になっていたそうです。

毎月50件ほど発生する新規取引先をマスター登録するには、まず営業担当者がExcelの申請書を作成し、その情報をもとに経理担当者が転記する必要がありました。

Excelデータで申請書が回ってくるのは一見、電子化されているように見えますが、毎回ダウンロードしてデータを開き、確認するのは結構な手間でした。

そこで、経理担当者がキントーンでマスター登録の申請アプリを作成しました。営業担当者が画面上でデータを入力すれば、取引先コードが自動で付番され、上司の承認と経理の確認を経てマスター登録が完結します。Excelの作成やダウンロード、データの転記も不要になりました。

さらに、自動付番した取引先データを基幹システムにそのまま取り込めるようにすることで、経理の手間は激減しました。

これらのアプリの開発は、プログラミングの知識がなくとも、1人で1か月で実現できたそうです。

一方、Excelの申請書を作成する負担が減った営業も、登録作業を月末までため込まずに進めるようになり、他にもこういう使い方はできないか、というアイデアまで出てくるようになったそうです。

そのひとつが、個別請求書の管理です。請求書の発行は原則として基幹システムを介して行なっていますが、金額が確定しているなら請求書が届かなくとも早めに支払ってしまいたい、というような顧客もいます。

そこで顧客のイレギュラーな要請に対応する個別請求書の発行・管理アプリを作成し、担当者間での請求書を「送った」「送ってない」のやりとりをなくしました。

「このようにして、現場の悩みを解決するアプリを経理担当者が次々に開発できます。ひとつの業務から始めて、活用の幅を広げられるのがキントーンの特徴です」(山本氏)


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ケース2 物品購入申請の転記作業がゼロに

製造業のB社(従業員150名)では、部門担当者が消耗品の購入申請をするとき、Excelで注文書を作成する必要がありました。

経理では、上司の承認を受けた物品購入申請をもとに、納品予定をExcelに転記していました。納品後は、届いた納品書とExcelデータを突き合わせて内容を確認し、基幹システムに仕訳伝票を入力します。こうした作業が月に200件は発生しており、その負担は大きなものでした。

また、誰が何を発注したのか、いつ納品されるかの予定を経理しか把握しておらず、在庫がなくてもすぐに納品されるのを知らない部門担当者が同じものを発注してしまう、という無駄も生まれていました。

この課題の解決を図ろうと、部門担当者が物品購入情報を登録し、上司が承認すれば、その情報をもとに注文書を発行できる物品購入申請アプリを作成しました。

申請時に入力された情報がそのまま注文書に反映されるため、経理が改めて入力し直す必要がなくなりました。申請や承認の状況もアプリ上で確認できるので、紙の申請書のように書類がまぎれる心配もありません。さらに、発注履歴が全社で共有されるようになったことで、部門担当者やその上司が発注状況や入荷予定を確認してから発注できるようになり、発注漏れや二重発注も防げるようになりました。

加えて、注文した品が届いたときに納品書を複合機でスキャンしてアプリに保管すれば、AIがその内容を読み取って登録。担当者が金額を確認・入力して納品完了にすると、経理はボタンひとつで基幹システムに仕訳伝票を登録でき、ここでも入力の煩わしさから解放されました。

このアプリの開発はシステム導入にかかわったパートナー企業と二人三脚で、構想から実装まで半年で実現しました。その導入効果を実感し、今後は製造設備など高額なものの申請業務も置き換えていきたい、とのことです。

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「キントーンは経理の仕事を楽にするだけでなく、他部門の手間やミスも減らせます。使い始めると、そうした活用の幅が自然に広がっていくでしょう」(山本氏)
「仕方ない」と思っていた日々の業務から、まずは見直してみませんか。

※本記事は『企業実務』2026年9月号(P.16-17,日本実業出版社)に掲載した記事広告を転載したものです。


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