業務オペレーションを守りながら、仕事のバトンを渡していく。【krewData】が実現する世界を解説!

業務オペレーションを守りながら、仕事のバトンを渡していく。【krewData】が実現する世界を解説!

今月連携サービスをご紹介いただくのは?

kintone エバンジェリストのメンバーが、おすすめする連携サービスを定期的にご紹介していくこの連載。今月は、矢内 さんにkintoneのおすすめ連携サービスをご紹介いただきます。それでは矢内さん、お願いします!✨

kintone エバンジェリストとは?
あふれんばかりのkintoneへの愛と豊富な知識や経験を持ち、kintoneのあらゆる可能性をオープンな場で、公開・発信し続ける 個人を対象にサイボウズが公認した方です。(詳しくはこちら

こんにちは!矢内哲です。 

クローズドな環境を中心にkintone エバンジェリスト活動しております。 

私は元々、12年前に新規リフォーム事業を立ち上げ、運営してまいりました。 
「チームメンバーが増えていくなかでうまくつながりながら業務を円滑に回したい。そして顧客サービスを高めていくためにはどう両立したらいいんだろう。」と考えているなかkintoneに出会いました。 

kintoneの構築とともに実施したのが新たな業務フローの再構築です。
 
エクセルや紙利用のときと同じ仕事の仕方ではkintoneの良さを引き出せません。 
仕事の主体者である私達がkintoneの特性を理解しながら、ときには自分たちの動き方を変化させることも必要です。 

kintoneの好きなところは「奥深さ」

このように今の業務自体を見直す機会を提供してくれるところが、kintoneがとても面白く奥深いと感じる所以です。 

kintoneはライトコースやスタンダードコース、プラグインや個別カスタマイズと明確に線引きされています。
 
私はノンプログラマーですから、手段としてJavaScriptなどの個別カスタマイズを基本的に行えません。 
しかしそこで感じるのは、そこまで複雑にしてシステム実装しなければならない理由はなんなのか、 ルールが日々積み上がって業務が複雑化してしまっただけで目的に照らし合わせればもっとシンプルにできるのではないかという点です。 

一度、kintone個別カスタマイズでどう解決するかという目線から離れてみると、 何のための誰のための仕事なのか、そしてその仕事は何に繋がっているのかについて考えさせられます。 
個別カスタマイズを必要とする場面は、むしろ業務自体の目的や運用ルールそのものを再考するタイミングとして捉えることもできるのです。 
とはいっても、見直しで全てが解決するとは限らず、やはりシステムの力を使って取り組まねばならないシーンも多く存在します。 
 

おすすめの連携サービスはkrewData!

そんなシーンで活躍する、私のおすすめ連携サービスは、グレープシティ社提供の「krewData」です。 
krewDataのおかげで現場のオペレーションを犠牲にすることなく、多くの方が使う業務アプリをリリースしやすくなりました。 

例えば、月々の会議などでは「日報」と「案件管理」など、2つ以上のアプリの情報を用いてひとつのアプリにして数値をまとめたくなることがあります。 
しかし、kintoneは基本的にアプリ間のデータ連携が苦手です。これらのような日常業務アプリが安定運用されているとき、新たに手を加えると現場オペレーションを乱してしまう可能性もあります。 

そんな時に、krewDataは異なるアプリ同士のデータを結合、集計、加工しながら別アプリにレコードを生成したり、既存アプリのフィールドデータを更新することができます。 
データを蓄積していく基本的な業務アプリそのままで、管理者が使用したい集計済みデータなどはkrewDataで整形して別アプリにデータを渡してあげる。 こうすることで、現場層と管理層それぞれに余計な負荷をかけることがなくなります。
つまり、現場の業務オペレーションを守りながら、経営者やリーダーに必要な未来の情報等を手に入れることができるのです。 

・krewDataの詳細はこちら

ひとつ例をご紹介します。

krewDataリアルタイム実行を使った請求書発行のオペレーションの円滑化です。 

例えば製造業において、日々の製品出荷状況を「納品実績アプリ」で管理しているとします。
 
毎月多くの取引先があり、日々多くの商品を出荷しています。 現場ではこれらを納品ごとに1レコードとして登録を行い出荷管理を行っていきます。 

一方、経理部では請求書を月次発行する必要があります。 
締め日ごとで請求書を発行したいため、毎月の請求データは1取引先ごと1レコードとして欲しいです。
しかし、現場で使っている「納品実績アプリ」では、明細データ自体がレコード情報として分かれているため、そのままでは請求書発行が行えません。

そこで特に使うのがkrewDataの「リアルタイム実行」という機能です。
下記の図は過去のセミナーで使ったイメージ図です。 
krewDataのフロー図にある「請求書発行ナビゲーション」というアプリは今回の記事でいう「締日アプリ」です。 

20221124_krewDataセミナー.png

締日に合わせ取引先別に請求書を発行するイメージ 



20221124_krewDataセミナー 2.png

krewData「リアルタイム実行」のフロー図


新たに「締日アプリ」を用意して、「締日」「期間いつから」「期間いつまで」のフィールドをもたせます。
 
krewDataを起動したタイミングでこれらの値をパラメータとして、合致する情報を「納品実績アプリ」や「顧客マスタ」などから取得して、「請求書管理アプリ」内に1取引先ごとに締日に応じてレコードを追加・更新させることができます。 

ちなみに、これらのことは、krewDataの「スケジュール実行」という機能でも可能です。しかし今回リアルタイム実行を推すには理由があります。

スケジュール実行の場合、実行期間を予め決めておき、運用はきちんとそれを守る必要があります。
 
例えば、5月末日締め分の請求書データを生成するkrewDataスケジュール実行する期間は翌月6月5日までと定めてしまうと、6月6日以降は翌月分が回ってしまい、5月末日締め分の請求データを追加更新できなくなってしまいます。 
そのため5日を超える必要がある場合などは、管理者がプラグイン設定画面を直さないといけないなど、運用上の手間が残ります。GWや正月の時期などは気にしておかねばならず、これはちょっと煩わしいです。 

一方リアルタイム実行では、これらの変動要素は、レコード内にパラメータとしてもたせているので、前述のように請求書の作成や更新が事情により5日を超えてしまったとしてもkintoneとしては何も問題なく普通に出力することができます。 
(※ただしリアルタイム実行は入力レコード数10000の上限値があるため、取扱うレコード数や業務を考慮する必要があります。) 

語り尽くせないkrewDataの魅力はまだまだありますが、今日はここまで。 
krewDataは、様々な立場の方の業務オペレーションを守りながら、仕事のバトンを次々に渡していくことができるサービスです。 
 
・krewDataの詳細はこちら

おわりに

矢内さん、ありがとうございました!今月のおすすめ連携サービス紹介はいかがでしたか? 
krewDataはどんなシーンで役立つのか?を具体例を交えてご紹介くださいました。 
kintoneのアプリ間連携や部署間の連携などで悩まれている方にとって、とても参考になる内容だったのではないでしょうか? 

今回執筆してくださった矢内さんについてもっと知りたい方はぜひ、kintone エバンジェリスト公式HPのプロフィールから、発信媒体などをチェックしてみてくださいね!
 
 
▽kintone エバンジェリスト 公式HP 矢内さん個人ページ
https://www.kintone-eva.cybozu.co.jp/yanai-tetsu

それでは、来月のおすすめ記事もお楽しみに!
 

※本記事は2023年6月時点での内容で執筆しています。
最新の情報はkintone拡張機能ページ内から、各連携サービス詳細ページご覧ください。