kintone

東京山の手社会保険労務士法人

事例から学ぶ東京山の手社会保険労務士法人 様

東京山の手社会保険労務士法人

【業務内容】
社会保険労務士業務
【利用用途】
新規商談メモ、取引先管理、雇用契約書管理、助成金管理、給与計算管理
  • 通知機能によって徹底したプロセス管理を実現
  • kintone とメールワイズが社会保険労務士の業務を強力に下支え

飲食業界の顧問先を中心に、企業における人事・労務管理を支援している東京山の手社会保険労務士法人では、顧問先から寄せられる相談などのメールに事務所全体で対応できるようメールワイズを導入し、さらに kintone を利用して顧問先に入社した社員の人事情報管理、手続きサポートのプロセス管理など社会保険労務士事務所で取り扱うさまざまな業務に利用している。
そんな社会保険労務士業務にサイボウズの各種ソリューションを採用した経緯について、同事務所の代表社員 特定社会保険労務士 原 陽介氏および同事務所に所属する人事労務コンサルタント 野村 直紀氏にお話を伺った。

【課題】スタッフ全員で情報共有できる仕組みを模索
顧問先が増えるなかで紙や Excel で行ってきた管理では限界に

大手ファーストフードに 20 年の勤務経験を持つ原氏が個人事業として開業し、現在は飲食業を中心とした顧問先の人事・労務問題の解決を支援している東京山の手社会保険労務士法人。

開業しやすい飲食業だけに課題を抱えて廃業するケースも多く、労務の面から飲食 業をサポートするべく、都内を中心にその顧問先の輪を広げている。本業に注力してもらえるよう従業員の雇用から定着支援まで、顧問契約を基本として幅広く事業を展開している。

そんな同事務所では、開業当初から紙やExcelを用いて顧問先情報や業務進捗管理などを行ってきたが、顧問先が増えるなかで既存の管理方法での限界を感じてきたという。

特定社会保険労務士 原 陽介氏

「事務所スタッフと情報共有するためには、顧問先から届いたメールをその都度転送するといったことを続けてきましたが、その転送作業だけでも多くの時間がかかります」と原氏は当時を振り返る。

また、数カ月から長いものだと1年半以上かかる助成金申請のプロセスを管理する際にもExcel などが用いられ、提出書類の納期は Gmail のスケジュールに書き込み、自らチェックしていくという方法を用いていたという。

「事業規模が拡大し顧問先が増えてくると、作業漏れや記憶違いも発生しやすくなります。顧問先にご迷惑をおかけする前に、スタッフ全員で情報共有しやすい仕組みがないものか、検討していたのです」と原氏。

【導入】同業者の事例から自社でも使えることを直感

同業者開催のセミナーで出会ったサイボウズ

そんな折に出会ったのが、サイボウズが提供するソリューションだった。社会保険労務士事務所向けのセミナーで、サイボウズを使って業務を円滑に推進するための基盤を構築した事例を他の事務所の先生からお聞きしました。ぜひうちの事務所でもやってみたいと考えたのです」

実際のセミナーでは、社員が入社した際の手続きからスタートし、社員情報の登 録から雇用契約、社会保険手続き、役所への提出、返送書類の管理など顧問先サポート業務の流れをサイボウズのソリューションを利用して構築した事例が紹介されていた。

「たとえ 業務プロセスそのものの期間が長くなっても、kintone からきちんとアラートが出るように作り込まれていました。これは便利そうだと直感しました」と原氏。

人材の獲得に合わせて具体的な仕組みづくりを開始

しかし、複数のツールを連携させながら、情報のインプットから顧問先の管理、最終的な顧問料の請求までの業務基盤を構築するという先進的な活用事例だったこともあり、1 人で構築するのは無理だと判断。「実はセミナーを受講した直後にお試し版を申し込んだのですが、マンパワーが足りずにうまく試すことができませんでした」

そこで原氏はすぐに求人を出し、新たなメンバーを募集。そこで入社したのが野村氏だったのだ。

人事労務コンサルタント 野村 直紀氏

野村氏が入社後、すぐにサイボウズが提供する導入相談カフェに赴き、同社の状況について相談したという。そこで、メールによる情報共有はサイボウズ メールワイズで、顧問先情報の管理や業務プロセス管理には kintone が役立ちそうだと判断した野村氏。

「相談した段階で、メールワイズのほうがまずはインフラとして整備しやすいと考えました。そこで、メールワイズをまずは軌道に乗せるべくその場で登録し、顧問先との情報共有基盤を作り始めたのです」

その後メールワイズの運用が落ち着いていた段階で、kintone を利用して顧問先情報のためのDB や業務プロセス管理のための仕組みを段階的に構築。最終的には、顧客対応および情報共有のためのメールワイズと顧問先情報および業務プロセス管理の基盤として kintone が、同事務所の業務基盤として動き出すことになる。

【効果】情報共有と業務プロセス管理の徹底を実現

スタッフ間のコミュニケーション基盤としても活用できるメールワイズ

現在は原氏および野村氏含めて 4 名でサイボウズのソリューションを利用しており、事務所における業務効率化および業務改善活動に役立てている状況だ。

メールワイズについては、入社手続き依頼から給与計算関連の問い合わせ、人事的なトラブル、従業員が怪我をしたといった日常の連絡まで、顧問先から寄せられるさまざまな問い合わせをスタッフ全員で共有し、それぞれ担当者を割り当てて対応。顧問先への返信メールは、原氏の承認を経たうえで返送される段取りとなっている。

なお、メール到着後に電話が来た場合は補足情報を書き込んだり、参考にした情報があればURLを残したりなど、コメント機能をフル活用している。また、社会保険や雇用保険など電子申請に関する報告メールはテンプレート化しているという。

顧問先からのメールには、伝達事項をコメントで残している

情報共有とプロセス管理の基盤として劇的な効果を生む kintone

kintone については、新規商談メモや取引先管理、雇用契約書管理、助成金管理、給与計算管理など、10 個ほどのアプリを制作しており、現在も日々増え続けている。

「なかでも便利なのはアクション機能です。新規商談の段階で、企業情報や給与の締め日、支払い日など詳細な情報をヒアリングしていますが、その企業が顧問先として契約していただけると、アクション機能を利用してヒアリングしている情報を取引先管理のアプリに連携させ、二重入力することなく情報が引き継げるようになっています」と野村氏は評価する。

事前に項目が決められているだけでなく、商談段階で新たに追加したい項目があればその場で増やすことができるのも kitnone ならではの柔軟性だと野村氏。また、交通費申請や郵便物の管理、飲み会日程調整など、事務所内のイベントにもkintoneを活用している状況だ。

雇用契約書作成や助成金申請、給与計算などの業務については、kintone によってプロセス管理されており、雇用契約書であれば「契約書未作成」「二次チェック中」「お客様確認中」 「控え回収済」、助成金申請なら「書類準備手続き中」「労働局提出待ち」「東京都申請待ち」 「支給決定待ち」といった形でステータスが設定されている。

給与の締め日、支払い日などを取引先管理アプリから連携している

プロセス管理機能を使い雇用契約書管理を行っている

このプロセスごとにリマインダーが設定されており、「例えば顧問先から届くはずのタイムカードが給与の締め日から一週間過ぎた段階でも届かない場合は、kintone からアラートが出ます。顧問先に確認するようにリマインドしてくれるようになっており、とても便利です」と野村氏。特に助成金の申請などは、入社してから助成金が入金されるまでに一年半という長い期間を要するケースも。「長いお付き合いになりますが、通知機能のおかげできちんと処理できるようになっています」と原氏は評価する。

また、三六協定管理のアプリでは、三六協定を結んだ企業と従業員の間で毎年協定の更新を行う必要があるが、この漏れをなくすために通知機能を活用している状況だ。なお、給与計算などの処理自体は株式会社セルズが提供する社会保険労務士向けのサービスを利用し、kintone はプロセス管理を中心に活用、スポットで個別の対応が必要なものは ToDo アプリに要件を書き込むといったことも行われている。

顧問先の社員情報は、サイボウズ スタートアップス株式会社(以下、Cstap)が提供する フォームクリエイターを利用し、顧問先自身が社員情報を入力し、kintone 上で管理する運用だ。「画面上に QR コードを表示することでスマートフォンからでも簡単に入力できるようにしています。若い世代の方でも負担なく作業できるよう工夫しています」と原氏。

リマインダーを設定すると通知欄で通知される

業務負担の軽減と作業漏れの低減に大きく貢献

サイボウズのソリューションについて原氏は、「メールワイズでメール共有できるようになり、私に届くメールを3割程度まで減らすことができました。感覚的には半分ぐらい業務の負担は減っています。また、テンプレートのおかげで、高いクオリティで顧問先対応できるようになっています」と評価も高い。

コメント機能の活用についても「例えば法改正などがあった場合、法律の解釈はこうあるべきだということを私のほうで書き込んでおき、きちんとコメント機能で反応してもらうようにしています。情報共有の基盤としても便利です」と原氏は評価する。

他にも、自身の対応方法についてチェックしてもらえることがありがたいと野村氏は力説する。「今まで対応したことのない要件のメールが届いても、自ら手を挙げて担当者となり自分なりの対応方法をきちんと書き込むとそれに対して上司である原が添削してくれます。 個別のメール アドレスを使っていた時だと、会社が行っていること すら知ることのなかった業務にもチャレンジできる 」と高く評価している。

kintone については、導入したことでヒューマンエラーを減らすことができ、その効果を実感していると原氏。「Excel での管理がほぼなくなり、従業員情報や手続きに関するプロセス管理などに大いに役立てています。通知機能によってきちんと納期管理できるように なり、作業漏れも低減できています」

なお、アプリ作成については、当初は Q&A などを参照しながら進めていたが、実際に kintone を運用している他の事務所にその使い方を見せてもらったことが大きなきっけかになったと野村氏は振り返る。「どう動くのかがイメー ジできたことで、アプリ制作もガラッと変わりました」とそのコツを披露。今ではアプリ制作も簡単に行うことができるようになっており、雇用契約書作成のプロセスを管理するアプリであれば、わずか 30 分足らずで制作できるという。

他にも、プロセス管理が視覚化できたことで、どんな状況にあるのか周囲に聞くことなく検索するだけで進捗確認できる点は大きいと原氏。「Excel で管理していた時は、まずはどのファイルが最新なのか探すことから始めなければいけません。今ではすぐに把握できるようになり、心理的なストレスも軽減できています」と評価する。

テンプレートの拡充とさらなる業務アプリ制作、JavaScript 学習も視野に

今後については、メールワイズのテンプレートをさらに増やしていきながら顧客対応の品質を今以上に高めていき、現状手掛けているキャリアアップ以外の助成金に関するプロセス管理用アプリも作っていきたいと原氏は意欲的だ。

また、将来的には顧問先ごとに対応履歴をしっかりと記録し、工数管理も含めて行っていきたいという。「標準工数を入れる欄はすでに用意していますが、具体的な運用はこれから。しっかりと工数を把握したうえで、顧問料改定などの際に役立つ情報にしていきたい」と原氏。

さらに、Cstap が提供する「kViewer」を利用し、Webを経由してプロセス管理の状況を顧問先から直接見てもらえるような環境も検討している状況だ。

他にも、JavaScript を使って使い勝手よくカスタマイ ズしていけるよう、野村氏にプログラムを学んでもらいたいと希望をのぞかせる。「ある手続きをスタートさせると、自動的に日付やリマインダーが設定されるようなカスタマイズも考えています。また、顧問先からはメールだけでなく SNS などソーシャルメディアを経由した問い合わせも少なくありません。このあたりもうまくAPI 連携し、kintone 内で一元管理できるようなカスタマイズをしたい」

さらに、他社事例を学ぶことでアプリ制作を加速させることができた経験から、kintone を導入していない他の社会保険労務士事務所 に対して自社の事例紹介を行うなど、業界全体の活性化についても積極的に取り組んできたいと意欲をのぞかせる。

最後にサイボウズのソリューションについて原氏は、「生産性を著しく向上させてくれるビジネスパートナーです。これらのサービスなしではやっていけません」、野村氏は「属人化していたものがみんなで共有でき、一体感が生まれています。まさにチーム感を醸成してくれるソリューション」とそれぞれ語っていただいた。

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