ジェイアイエヌ 様の導入事例

社内業務の効率化を「kintone」で次々と実現
「ビジネスの成長を止めない」システム基盤を構築

株式会社ジェイアイエヌ様

業務内容:メガネの企画・製造・販売

利用用途:SCM(サプライチェーンマネジメント)、店舗ToDo管理、VMD管理、他多数

独自のSPAモデル(製造小売型)を採用し、 Air frame、JINS PCといった画期的な商品を展開。またマス目の陳列方式やレンズの追加料金0円のNEWオールインワンプライスといった、常識を覆す戦略で市場開拓を続けるメガネブランド「JINS」。わずか12年で、業界販売本数No.1に到達する同ブランドを築いた株式会社ジェイアイエヌは、2014年5月から「kintone」(キントーン)を全社で導入し、業務改革に取り組んでいる。
複雑化した業務コミュニケーションが引き起こすSPAモデルサイクル高速化の頭打ち、という全社的な課題を「kintone」でどう解決していったのか。
サプライチェーンユニット ユニット長 菰田泰生氏、流通グループ ディストリビューション リーダー 古坊一葉氏、経営企画室 リーダー 石島裕一氏、統括店長 富田幸輔氏に話を聞いた。

課題

刻々と変化するビジネスが広げていった、基幹システムと現場スピードとのギャップ

導入

情報共有を「kintone」に集約。部門最適で導入されたSaaS、Excel、グループウェアによる非効率を一掃

効果

社内の業務を「kintone」に乗せ、オンラインでのデータ共有を進めることでSPAモデルサイクルを円滑化

課題

刻々と変化するビジネスが広げていった、
基幹システムと現場のスピードとのギャップ

ビジネスを始めて間もなく、ジェイアイエヌは急激な成長を遂げた。商品ラインナップは続々と充実し、店舗の数も増大。もちろん、現場スタッフの業務負荷も大きくなっていった。効率化に向けて、業務のシステム化が求められたが、既存のシステムは、刻々と変化するビジネスに、すぐさま対応できる柔軟性を持ち合わせていなかった。
その結果、本来基幹システムで行うべきデータ共有が、メールに添付したExcelやグループウェア上で行われるようになり、非効率な業務が散見されるようになってきた。また、部署独自の判断で導入した複数のクラウドサービスの運用も、無視できないほどの業務負荷としてのしかかってきていた。
海外出店も推進している中で、業務の柔軟性が落ちたことが、事業スピードに影響を与えているのでは、という危機感が企業内にあった。

導入

業務改善プラットフォームとして「kintone」を全社で導入

危機感を抱いていたジェイアイエヌが、業務改善のために「kintone」を導入したのは、2014年の1月。当初は、店舗をまわるエリア統括メンバーのツールとして活用され、ユーザー数も50程度に留まっていた。
しかし活用が進んでいくうちに、社内で利用されていたサービスやシステムの中で「kintone」のアプリに置き換えられそうなものが、いくつも見えてきた。2014年5月、業務改善プラットフォームとして全社的に活用できそうだと判断されたタイミングで、ユーザー数は1,000まで拡大された。

ジェイアイエヌ全体の業務設計と情報分析を担当する菰田氏は、「統合した情報基盤として企業全体で使っていきたい、と考えたところ、最適なソリューションが『kintone』でした。」と語る。

現在ジェイアイエヌでは、本部スタッフ、エリア統括メンバー、300弱の店舗と店長、そして中国とサンフランシスコに構える海外拠点に、「kintone」のIDを配布している。
菰田氏を中心に、「kintone」を用いて業務の再設計が行われたことで、社内の非効率な業務は一つひとつ取り除かれ、強みであるSPAモデルをより円滑に流せるようになった。
具体的にどんな用途で使われているのか。新しいメガネが企画され、顧客に購入されるまでを追いながら、その裏で活躍する「kintone」を紹介していく。

サプライチェーンユニット ユニット長
菰田 泰生氏

効果

情報共有を「kintone」に集約し、非効率な業務を一掃

SPAモデルのサイクルをより迅速にSCM(サプライチェーン・マネジメント)構築を「kintone」で

ジェイアイエヌでは、メガネの企画がはじまり、工場に発注され、倉庫に納品されるまでの一連の業務を、「kintone」上の「商品シリーズマスタアプリ」「発注管理アプリ」「販売計画アプリ」という3つのアプリで管理している。以前は業務の段階ごとに、データを共有する方法が統一されておらず、部門間の情報連携に時間がかかってしまっていた。現在は必要な情報を「kintone」に集約することで、スムーズに業務を回せている。

新しいメガネシリーズの企画が始まると、「商品シリーズマスタアプリ」内に仕様や材料、価格などの情報が、部門をまたがって次々に登録されていく。「発注管理アプリ」は、「商品シリーズマスタ」の情報を参照しているので、急に企画していた商品の仕様が変わり、発注内容に変更が生じても、調達部門がタイムロスなく対応できるようになった。また「販売計画アプリ」も「商品シリーズマスタ」の情報を取得しており、商品の企画が始まった段階から、平行して販売計画を進められるようになった。

「JINS」のSCM業務を担当している古坊氏に、「kintone」に期待している点について伺った。
「弊社は、商品企画から生産、店舗にお届けするまで、すべて自社で運営しているので、サプライチェーンの業務の流れを、いかにスピーディーに行えるかということが、肝要になってきます。この業務をできる限りミニマルなものに抑えるため、『kintone』で業務データの一元管理を進めています。複数の部署の人間が、リアルタイムにデータを共有することで、業務スピードに弾みをつけたいと考えています。」(流通グループ ディストリビューション リーダー 古坊 一葉氏)

流通グループ ディストリビューション リーダー
古坊 一葉氏

きめ細かな店舗オペレーションの実現
本部からの業務指示を「kintone」で

「kintone」の活用が進んでいるのは、本部内だけではない。納品されたメガネが展開され、顧客に届けられるまでの「JINS」の店舗業務においても、「kintone」が使われている。 今回は、店舗で使っているアプリのなかでも、効果が高いことで評判の2つのアプリについて、店舗業務の支援、効率化に取り組む石島氏からご紹介いただいた。

様々な用途のメガネを取り扱う「JINS」では、市況に合わせたマーケティング戦略を、店舗で徹底して実施することが重要視されている。以前は、そういった本部から店舗への業務指示は、メールで行われていた。しかし取り扱う商品が増え、本部と店舗でのやりとりが膨大となってしまい、メールでの運用に限界を感じるようになった。そこで、店舗のToDo管理に「kintone」を採用することを決めた。
ToDo発生時は、店舗ごとにレコードを作成し、本部からの指示内容が該当店舗に通知される。店舗は、アプリ上で自店舗の関連する未ToDoだけを一覧で確認する、ToDoを完了させると、店舗はステータスを変更し、本部に通知が届く。この運用より、重要な情報が埋もれなくなり、いままでできなかったステータス管理も実現された。

経営企画室 リーダー
石島 裕一氏

定型業務の効率化で顧客対応を強化
店舗の業務改善を「kintone」で

店舗の業務を効率化し、顧客対応を強化することも、SPAモデルの円滑化においては重要な点だ。「JINS」ではマーケティング強化のため、店舗がディスプレイを撮影し 、本部に報告する業務を行っている。 以前はデジカメで撮影をし、PCで加工してから報告が行われていた。非常に手間がかかり、業務中PCに向かう時間の少ない店舗スタッフにとって負担となっていたが、「kintone」を導入してからは、店舗に配布しているモバイル端末で撮影をし、そのまま「kintone」上に保存する方法に変更。報告業務にかける時間の大幅短縮に成功している。

JINS原宿店・六本木ヒルズ店・渋谷パルコ店統括店長の富田幸輔氏からは「『kintone』 によって業務を効率化できたことで、お客様に接する時間、スタッフとのコミュニケーションの時間を増やせています。」とコメントをいただいている。

統括店長
富田 幸輔氏

店舗に配布されているモバイル端末で、ディスプレイを撮影し、そのまま「kintone」に登録。
パソコンによる加工の必要がなくなり、報告業務にかける時間の短縮に成功している。

今後の「kintone」活用について

今回紹介した事例はごく一部であり、ジェイアイエヌは既に数百を超えるアプリを稼働させ、業務改善を行っている。「『kintone』に置き換えることで流れがスムーズになる業務は、事業において相当の部分を占めている」と、菰田氏は話す。業務側からやってくる要望にも、「kintone」ですばやく応えられるようになったことで、ビジネスの変化に追随できるシステム基盤を整えられたという。

SPAモデルの円滑化を「kintone」で実現したジェイアイエヌ。目下の課題は、すでに始まっている海外進出に向けた、ヘッドクオーターの機能強化である。今後も菰田氏は、既存のシステムと「kintone」の位置づけを整理しながら、全社にとって最適な業務設計を行っていきたいと考えている。
「JINS」からは、世界初の自分を見るアイウエア「JINS MEME」を筆頭とし、今後ますますイノベーティブな商品が届けられるという。挑戦を続けるジェイアイエヌのスピードの柱として、「kintone」が活躍している。

この事例の販売パートナー:株式会社内田洋行

UCHIDA

担当部署:情報システム事業部
TEL:03-6659-7076
E-mail:sp-info@uchida.co.jp

https://www.uchida.co.jp/it/products/kintone/index.html

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