Fast Fitness Japan 様の導入事例

Fast Fitness Japan

【業務内容】
スポーツ施設の企画・経営、フィットネスフランチャイズの経営、フィットネス事業コンサルタント
【利用用途】
契約書等の書類管理、店舗管理、議事録管理 他
  • システム開発から連携まで、非情シス部門で実現。ITの専門知識なしで達成した、全社規模での業務改善

米国発、マシンジム特化型の24時間営業フィットネスクラブ「エニタイムフィットネス」。同施設を日本におけるマスターフランチャイジーとして展開しているのが、株式会社Fast Fitness Japan。
同社は「安心・安全にトレーニングできる環境を低コストで提供すること」を目標に、多様なライフスタイルにマッチしたトレーニング環境を提供している。
国内では2010年オープンの第1号店を皮切りに、急速にその数を増やしている。
今回は、同社の総務法務室で総務を担当している渡邉祐子氏、法務を担当している白水真世氏にお話を伺った。

アナログな書類管理を脱するため、システム導入を検討

kintone導入のきっかけは、法務を担当する白水氏が、契約書管理のシステム導入を検討していたことだった。 同社では米国本部やフランチャイジー、店舗スタッフなど、様々な関係者との契約が発生する。あらゆる契約書が、紙のファイルとなって溢れていた。

いわゆる契約書管理用のソフト導入を検討するも、特定の業務だけのために多大なコストをかけることを躊躇していた白水氏。 何か良いツールはないかと探すうちに、前職時代に使っていたkintoneの存在を思い出したそうだ。

総務法務室 白水真世氏(取材当時)

「米国本部が導入しているCRM(顧客関係管理)システムのアカウントも付与されてはいるのですが、完全なUS仕様で、もちろん表記も全部英語。 こちらでお金をかけてカスタマイズすることはできるのですが、本部での仕様が変わると、それさえもおじゃんになってしまうということが判明して・・・。 じゃあ、日本独自でシステムを作っていかなきゃいけないよねっていう時に、kintoneの試用を開始しました。」

導入費用や様々な業務への汎用性も、kintoneの導入を前向きに検討する一因になった。

「無料の試用期間に色々触っていると、元々考えていた契約書管理以外の業務にも使えそうだと感じました。導入や運用のコストが低い上に、様々な業務に使えるのであれば、すごくコスパフォーマンスが良いなと思いましたね。」

試用期間中にシステムを完成、連携サービスの活用も

試用期間30日の間に、当初の目的であった契約書管理のシステムを作成。システム開発などは経験のない、お二方での作業だ。 ドラッグ&ドロップで画面を作れて、直感的に操作ができるkintoneの特長が、それを可能にしたという。

「システムが直感的にどんどん作れて、なんだか楽しいおもちゃみたいだなって(笑)。他に検討していたシステムと比べて、見た目や操作性がシンプルでした。 ヘルプ画面やサポートも充実していて、作り方がわからなくなった時に問い合わせるとすぐに対応してくれました。 お試し期間中に作り込んで、もうこれ無しだと業務が回らないっていう状態になりましたね。」と、渡邊氏。

契約書管理アプリの画面

各種契約情報と、店舗を紐付けている

導入後は契約書管理以外にも、店舗管理や取締役会議事録管理、出店承認やトラブル報告書など、あらゆる業務に関するアプリをkintoneで作成。 「あれもこれもやりたいって思っているうちに、kintoneでどんどんアプリを作ってしまうんです。」 最初こそテンプレートを参考にしていたものの、慣れてくると0からどんどん作っていたとのこと。その数は導入後4ヶ月で、約90個にのぼるそうだ。

連携製品の活用も、お手の物だ。 kintoneアプリ内のデータをバックアップ管理する「kBackup」や、帳票出力サービスの「プリントクリエイター」も、白水氏が連携作業を行った。

ポータル画面でアプリを管理

押印申請アプリの項目

「申請書の出力アプリをもっと作り込めないかと情報を探している時に、プリントクリエイターを見つけました。帳票レイアウトとアプリの項目は直感的に繋げられるので、連携作業も簡単でしたね。 今は申請業務のほとんどをkintoneで行っているので、社員のほぼ全員が使っています。これがなかった時にどうやって仕事をしていたのか、ちょっと分からないです。」と、白水氏は語る。

出力した帳票

あらゆる業務のシステム化を実現、作業時間も大幅に短縮

当初の導入目的であった契約書管理にとどまらず、kintoneはあらゆる業務の効率を向上させた。

「とにかく、『探し物をする時間』が要らなくなりました。例えば、どこかにファイリングしていた稟議書を提出したい時には、ファイルのある場所を見に行って、探して、コピーして・・・。今ではkintoneにアクセスすればすぐに見つけられます。」

また、kintoneを導入したことによる思わぬ効果もあった。アプリを作る過程で、それぞれの業務フローが整理・可視化されたことだ。

「kintoneでアプリを作れないっていうことは、その業務のフローが整理されていないということだと思いました。アプリに落とし込むことで、やるべきことが可視化されましたね。」

また、人事部が担当しているアルバイトスタッフの雇用契約更新業務も、書類の更新に数時間かけていたものが数分の作業に短縮された。 渡邊氏は「kintoneは私たちにとって必須のツールですが、人事部のメンバーは『希望』だと言っていました。」と、kintoneが同社の業務改善にもたらした影響の大きさを笑顔で語った。

今後は、現在使っている管理系の業務以外に、今はエクセルで行っている営業部の案件管理や顧客管理にもkintoneを活用していきたいとのことだ。 「皆でデータを共有して同じものを見られるのも、kintoneの良さだと感じています。今はエクセルで管理しているものをアプリにしてしまえば、共有するのにいちいち印刷する必要も無くて、もっと便利になると思うんです。」と白水氏。

ITの専門知識を持たずとも、たった2人で新しいシステムの構築・導入をやり遂げたお二方の活躍から、今後も目が離せない。

総務法務室 渡邉祐子氏(取材当時)